第24期女流王位戦五番勝負第3局 【里見香奈女流王位 vs 甲斐智美女流四段】の棋譜と感想

5月22日に福岡県飯塚市の「旧伊藤伝右衛門邸」にて、第24期女流王位戦五番勝負第3局【里見香奈女流王位 vs 甲斐智美女流四段】が行われました。

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113手で先手:里見香奈女流五冠の勝ち。

名人戦第4局も観ていたなら気付いた方も多いと思いますが、プロでは珍しいと言われている3手目▲2五歩から6手目△2二銀まで名人戦第4局と同じ進行になりましたね。名人戦の7手目は▲6六歩から矢倉模様になりましたが本局は7手目▲7八金。

36手目△5六歩、▲同飛なら△3八角や△2八角があって、手抜きなら次の△5七歩成、▲同飛でやはり△2八角があるので▲6六銀引。38手目△2七角、馬を作りにいった甲斐女流四段でしたが局後の感想では△2七角に代えて△6四歩もあったようです。

42手目△2七角、この手が敗着だったような気がします。△2七角の局面で打った角が成れるのは△3六角成のみ。3六歩を受けつつ、▲3二角成~▲3七金を狙った▲5四角がピッタリの返し技でしたね。2七角を助けるには△3五歩の一手で△3五歩にも▲3二角成はありますが、△同金、▲3七金、△3六角成、▲同金、△同歩となって後手の守り駒を剥がせてもあまり面白くないと本譜は▲4八金。△3五歩によって3四の地点に空間が出来たのは大きいですね。

53手目▲3六飛、次の▲3四歩を受けるには先に△3四歩や△4三金直ですが、受けてるようでは厳しいと判断したのでしょう。本譜は△1一角成から銀と桂香の交換になりましたが、後手は守りの銀を剥がされ、更に65手目▲2三歩成、△同金で後手玉は弱体化。このあたりから先手が指しやすい局面が続いたと思います。

79手目▲5二歩、強い方なら一目かもしれませんが勉強になる歩の叩きでした。△同香で飛車の横利きを止めるなら▲5四歩から次の▲6四角が飛車金両取り。本譜の△同飛でも5筋に壁が出来て後手玉が狭くなり寄せやすくなるという、どのように対応しても先手が良くなる上手い一手でした。以下、先手が上手く寄せ切って113手目▲2三金をみて甲斐女流四段の投了。

これで里見香奈女流王位の2勝1敗となりました。第4局は6月5日に徳島県徳島市「ホテルクレメント徳島」にて行われます。里見女流五冠が防衛を決めるのか、甲斐女流四段が2勝2敗のタイに戻すのか楽しみな一局になりそうです。

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