第84期棋聖戦五番勝負第1局 【羽生善治棋聖 vs 渡辺明竜王】の棋譜と感想

兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」にて、第84期棋聖戦五番勝負第1局【羽生善治棋聖 vs 渡辺明竜王】が行われました。史上初の三冠同士、また羽生渡辺というゴールデンカードで注目度が高いタイトル戦になりました。

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111手で先手の羽生善治三冠が勝ちました。

羽生三冠の初手は▲7六歩だったので、名人戦第5局の森内名人の新手△3七銀を渡辺竜王が選ぶのか、羽生三冠は既に新手△3七銀に対する対抗策があるのか考えながら、渡辺竜王の2手目△8四歩からの相矢倉を期待していたのですが、本局は2手目△3四歩から横歩取りになりましたね。

序盤は定跡通りの横歩取り、局面が動いたのは39手目▲7一歩成で前例がない局面になったようです。45手目▲6五桂、鈴木大介八段が仰る「裏切りの桂」で跳ね違えたあたりから難しい中盤戦になったと思います。

本局は羽生三冠の手堅い一着が多く、渡辺竜王の指し手に対して落ち着いた応手だけで形勢が良くなっていくような中盤戦。名人戦では攻め合い勝ちに持ち込むという指し回しが印象的でしたが、本局は相手の攻めを切らせて勝つという、棋風というか名人戦とは明らかに違った指し回しでしたね。

特に手堅いと思ったのは渡辺竜王も投了のタイミングを考えていたであろう終盤戦、107手目▲8九歩。激指先生によると105手目の▲6七馬が詰めろ、106手目△8八飛の局面では後手玉に詰みがあり、渡辺竜王としても「大差なので早く詰ましにきて下さい」というところで▲8九歩。渡辺竜王としては形作りもさせてもらえない、詰みがあるのに詰ましに来てくれない、俗にいう友達をなくす手。

109手目も▲2三銀から詰み、111手目も▲同馬から詰み。羽生三冠なので詰みが見えてないという事はないでしょうけど、本局は形勢に差がついたので第2局以降、渡辺竜王に嫌なイメージを与えたまま指したいという番勝負ならではの勝負術だったのかもしれません。

先手快勝の内容からも羽生三冠は棋聖防衛に向けて大きな1勝。どちらも応援している棋士なので、一将棋ファンとしては第5局まで素晴らしい将棋が観たいです。第2局は6月22日(土)、愛知県豊田市「ホテルフォレスタ」にて行われます。第2局は先手番の渡辺竜王に期待したいと思います。

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