第71期名人戦七番勝負第2局 【森内俊之名人 vs 羽生善治三冠】の棋譜と感想

昨日の第2局初日に引き続き、【森内俊之名人 vs 羽生善治三冠】が行われました。羽生三冠の封じ手は54手目△6二玉でした。

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109手で先手:森内名人の勝ち。
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54手目△6二玉、封じ手予想は当たりましたが、仮に54手目△4二金と指していたら後手の形だけでいうと62手目と同じ陣形になるので5手分パスした事になります。先手からの仕掛けを待っていた、または本譜のように後手から仕掛けるタイミングを図っていた手待ちで、63手目▲9九玉と一瞬先手玉が薄くなった瞬間に64手目△3五歩。これ以上の手待ちは先手玉だけ堅くなる一方なので後手の羽生三冠としては動かなければいけない局面。

72手目△5九角、ニコ生解説の高橋道雄九段が仰っていましたが、馬を作らせない為に▲4六飛を指すと、△9七歩、▲同香、△6八角成、▲同金、△8六飛、▲同歩、△8七銀という攻め筋があり、先手としては寄せ合いを目指すか、▲8二飛と飛車で受けるしかない局面まで進むので、馬を作らせても手堅く▲4九飛だったのでしょう。

77手目▲9四歩、何気ない一手に見えますが次の▲9三歩成、▲9二歩が間に合ってくると先手勝勢の局面なので後手としても攻めを急がされるような上手い一手でしたね。

88手目△3一飛、私の個人的な感想では△3一飛が羽生三冠の敗着だったように思います。本譜のように△3三歩、△3四歩と叩かれて、最後の最後まで飛車が成れないようでは△3一飛と飛車を回った一手は敗因と考えるのが自然。いつ投了してもおかしくない終盤、108手目△3九飛成を指している事からも「負けても△3九飛成を指さないと△3一飛の顔が立たない」という感じに見えました。

88手目△3一飛以下、森内名人の自然な差し回しで快勝。ただ、87手目▲7七桂を指した局面で、検討室では先手有利か、もしくは先手優勢くらいの見解だったようで、88手目△3一飛は羽生三冠の逆転を狙った勝負手だったのか、負けても一手違いという形作りだったのかはわかりませんが、羽生三冠に△3一飛を指させた森内名人の強さが目立った一局でした。

さて、これで第71期名人戦七番勝負は森内名人の開幕2連勝となり、名人防衛に近づく大きな1勝になりました。【森内俊之名人 vs 羽生善治三冠】という対局を1局でも多く見たい私としては第3局は羽生三冠に勝って頂きたいと思います。また、第3局の戦型にも注目で、羽生三冠が意地を張って初手▲2六歩から相掛かりを目指すのか▲7六歩から矢倉にするのか、森内名人も初手▲2六歩に対して相掛かりにするのか、横歩取りや角換わりに誘導するのか、そういう駆け引きも楽しみです。

第71期名人戦七番勝負第3局【羽生善治三冠 vs 森内俊之名人】は、5月9・10日(木・金)に岩手県宮古市「浄土ヶ浜パークホテル」にて行われます。

PS.高橋道雄九段がブログを始められたようです。→「みっち・ザ・わーるど

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