第63回NHK杯1回戦第7局 【大石直嗣六段 vs 浦野真彦八段】の棋譜と感想

第63回NHK杯1回戦第7局 【大石直嗣六段 vs 浦野真彦八段】が行われました。

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113手で先手:大石直嗣六段の勝ち。

序盤から先手だけ飛車先を交換できる権利を持ったままの駒組み。私も先手を持って指す事が多いのですが、▲2四歩を保留したまま駒組みを進め、△5一角や△4二角と後手の角が引いたところで▲2四歩で後手の手損と飛車先の交換を狙います。部分的には先手不満なしの序盤ですが、NHK解説の中田功七段も仰っていたように▲7九玉の瞬間に角を引かれてしまうので駒組みが難しかったり、▲2四歩を保留し続けると後手に攻めの態勢を整えられてしまうなど▲2四歩のタイミングが難しい序盤でもあります。

本譜は34手目△5一角に35手目▲7九玉、35手目に▲2四歩もあったと思いますが、6九玉での開戦は危険だと見たのでしょうね。△4九角から角金交換になっても堅さの違いで形勢はほぼ互角なら先手も選び難い手順です。

73手目▲3五歩から歩の手筋が良い手でしたね。77手▲3四歩を△同金でも△同銀でも▲7一角の筋や2六銀が捌けるので後手の浦野八段としては苦しい局面だったと思います。このあたりから先手有利で指し進められましたね。

97手目▲4四歩も着実な手で、浦野八段も思わず△4二歩と指したくなった気持ちもわかりますがそれは二歩で反則負け。歩を手にした時は一瞬ドキッとしました。秒読みに追われて指したのは△1五馬、これが敗着だったような気がします。△1五馬で7三桂の紐が外れたので先手は次に3四から打ちたい桂馬を補充できました。

後手も△2四歩と逃げ道の確保と上部開拓を試みますが、先手を取りながら馬のラインを変えたり、速度計算を読み切って詰ましに行ったなど大石六段の強さが目立った一局でした。本局は攻め駒を遊ばせない指し回しや歩の手筋、露骨に金駒を打ち込んでいくなど、見どころが多く、大石六段の指し回しは見ていて勉強になる手が多かった気がします。今後の大石直嗣六段の対局に注目していきたいと思います。

来週の対戦カードは【山崎隆之七段 vs 佐藤天彦七段】です。

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