第63回NHK杯1回戦第9局 【行方尚史八段 vs 先崎学八段】の棋譜と感想

第63回NHK杯1回戦第9局【行方尚史八段 vs 先崎学八段】が行われました。羽生善治三冠の解説という事で楽しみにしていた一局です。

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119手で先手の行方尚史八段が勝ちました。

角換わり相腰掛け銀から先手は4筋、後手は6筋の位を取る形になりましたね。36手目△3五歩と後手から積極的に動いていったのに対して、△3五歩を咎めるように先手も▲4七金と積極的な指し回し。43手目▲4六金の局面では先手の金も上擦ってますが、後手の銀も上擦っていて先手だけ一歩手持ちにできたので先手が少しポイントを取った序盤戦だったと思います。

49手目▲1五歩は▲3五金から仕掛ける味付け。△同歩、▲同香、△同香は後の▲1五飛の味が良すぎるので後手も△1四歩。歩切れになるので指しにくいとは思いましたが、▲同香なら△同香、▲1五歩で後手が手抜けるので先手もすぐに▲3五金いきましたね。

53手目▲3五金以下、羽生三冠の解説通りに指し手が進むと思ってましたが、61手目▲3七飛には驚きました。▲3三歩成が先だと△同金直か△3六歩が考えられますが、先に▲3七飛という事は△3六歩を警戒したのでしょうか。先手は銀桂交換よりも2枚換えのほうが自信がなかったという事だと思います。

銀桂交換になった局面では後手が指しやすいと思ってましたが、今最も勢いがある行方八段、さすがの指し回しでした。69手目▲3五飛に後手は△3四歩から局面を収める順もありましたが下から△3二歩と受けて先手の攻めを催促。ここで先手の攻め手が続かなければ苦しいという局面で▲7一角。この手順はなかなか思いつかない鋭い一着でした。

終盤、後手玉が入玉できそうな雰囲気もありましたが、111手目▲3六金や113手目▲4六歩など落ち着いた指し手で入玉を防ぐと、117手目▲5六桂から馬の利きを逸らし、邪魔駒を捨てて、一歩も余らないという詰将棋のような手順がかっこよかったです。

一局を振り返ると将棋の内容も見どころが多く素晴らしかったのですが、やはり羽生三冠の解説が聞けたのが一将棋ファンとして非常に嬉しかったです。あと先崎八段の「いや~」というぼやきも印象的。

来週の対戦カードは【北浜健介八段 vs 木村一基八段】です。

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