第63回NHK杯1回戦第12局 【金井恒太五段 vs 井上慶太九段】の棋譜と感想

第63回NHK杯1回戦第12局【金井恒太五段 vs 井上慶太九段】が行われました。

スポンサードリンク

119手で金井恒太五段の勝ち。

相矢倉の▲3七銀戦法から銀損定跡と呼ばれる序盤戦。その名の通り銀と歩の交換で先手は銀損してしまうのに何故か形勢のバランスは取れている不思議な定跡。

59手目▲1五歩に対して△5五金と積極的ですが、▲1四歩の取り込みが大きかったですね。△1二歩の局面では先手有利かなという印象。ただ、70手目△6六金から、▲同金、△2八角成が飛車当たりで先手も難しい局面だったと思います。

75手目▲2五歩、飛車取りを逃げずに銀取りの▲2五歩の局面、ついつい飛車を取りたくなってしまいますが、解説の北島忠雄六段は飛車を取るのは危険と仰っていましたね。78手目△5七銀にもあっさり▲同角で次の▲4四桂から▲1三飛成までの手順に成算があるという判断だったのでしょう。

90手目△7五桂は気付き難いけど、▲同歩なら△8六飛の十字飛車、放置は次の△8六飛や△8七歩などが厳しく上手い!と思いましたが、△8四歩では後手勝てないので▲8五香が冷静でしたね。このあたりでは一手指したほうがよく見える印象。

92手目△6八成銀、本譜では先に▲1二龍と王手でラインから外しましたが、北島六段が解説でも仰ってたように先に▲同金でも龍金両取りにはなりません。ただ、▲同金だと△8七歩から3八の馬が働きだす筋もあって▲同金とは指し難い局面だったと思います。

難しい中盤・終盤をやや先手有利という形勢だったと思いますが、104手目△8五飛に▲5七金ではっきり先手が良くなった気がします。以下、先手玉に王手はかかりますが、後手からの攻めは切れているのに対し、先手の持ち駒は豊富なので一手空いたらという感じで、本局も110手目△8六飛で下駄を預けて先手勝ち。銀損定跡はあまり指さないので序盤から勉強になった一局でした。

来週の対戦カードは【村山慈明六段 vs 阿部光瑠四段】です。

サブコンテンツ
スポンサードリンク

このページの先頭へ